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【古典落語】仕込みの大筒 あらすじ・オチ・解説 | 騙しのプロが繰り広げる絶妙な無銭飲食作戦!

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話芸の殿堂-古典落語-仕込みの大筒
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仕込みの大筒

3行でわかるあらすじ

金のない辰公らが南地で無銭飲食をし、高津神社の神主が親戚だと偽って支払いをすると言う。
辰公は石を紙に包んで「金が出来た」と石段上から投げ、店の男衆が拾う間に逃げ切る。
味をしめた連中が今度は北新地で、天満の天神さんを使って同じ手口を使おうとする。

10行でわかるあらすじとオチ

金のない連中が集まって、悪知恵の働く辰公がリーダーとなって南地で無銭飲食をする。
翌朝、辰公は高津神社の神主が親戚だと偽って、そこで支払いをすると言う。
店の男衆を付き馬にして一緒に高津神社に行き、仕間と付き馬を石段の下で待たせる。
辰公は神社の石段上から「金が出来た」と言って、石を紙に包んだものを投げる。
紙包みが石段の真ん中に落ちて、付き馬がそれを拾いに行く。
その間に石段上の辰公と下にいた仕間たちが一方に逃げ出す。
付き馬はどちらを追ったらよいか迷っている間に、連中はまんまと逃げ切った。
味をしめた連中は、今度は北新地で同じことをして、天満の天神さんを使うと言う。
同じ手口で何度でも無銭飲食ができるという、騙しの手段が繰り返される。

解説

「仕込みの大筒」は、無銭飲食の絶妙なトリックを描いた古典落語の作品です。辰公という悪知恵の働く人物が、神社を利用した騙しの手口を繰り返す様子がユーモラスに描かれています。

この噺の興味深い点は、石段を利用した絶妙な逃走トリックです。付き馬(店の男衆)を石段の真ん中に立たせて、石段の上と下に分かれた連中が一方に逃げることで、追手を混乱させるという仕組みは、落語の白眉としても秀逸です。

また、神社という神聖な場所を騙しの道具に使うという設定も、当時の庶民の神仏への親しみやすさを物語っています。高津神社や天満天神など、実在の大阪の有名な神社が登場することで、物語にリアリティを与えています。

「仕込み」というタイトルに含まれる「大筒」の意味については、騙しの仕掛けや策略を指していると考えられます。同じ手口を何度でも繰り返すことで、無銭飲食を続けることができるという、悪だくみの手段をユーモアで包んで描いた作品です。

あらすじ

遊びたいが金のない連中が集まっている。
悪知恵が働く辰公が連中を引き連れて南地へ繰り込んでどんちゃん騒ぎする。

翌朝、辰公は高津神社の神主が親戚だ言って、そこで払うと店の男衆を付き馬にして仲間と高津神社へ行く。
辰公は仲間と付き馬を石段の下で待たせ、「金が出来た」と紙に石ころ包んで上から放り投げた。

ちょうど石段の真ん中に落ちたのを付き馬が拾う間に、石段上の辰公と下にいた仲間が一斉に逃げ出すと、付き馬はどちらを追ったらよいか迷っているうちに、連中はまんまと逃げ切ってしまった。

すっかり味をしめた無銭飲食連中だが、さすがにもう南地へは行けないので、今度は北新地へやって来た。
さんざん飲み食いするうちに、気の弱い喜六が、

「大丈夫かいな、こんどはどないする気や、これからまた高津さんへ行くのかいな」

辰公 「アホ言え。
こんなとこから高津さんへ行けるかい。北には天満の天神さんがある」


落語用語解説

  • 南地・北新地 – 大阪の二大花街。南地は道頓堀周辺、北新地は曽根崎周辺の繁華街を指します。
  • 高津神社 – 大阪市中央区にある神社。長い石段が特徴で、この噺のトリックに使われています。
  • 天満天神 – 大阪天満宮のこと。菅原道真を祀る神社で、やはり石段があります。
  • 付き馬 – 無銭飲食の客に支払いを求めて付いて行く店の者。またその行為。
  • 仕込み – この噺では事前に仕組んだ計略、トリックを意味しています。

よくある質問(FAQ)

Q: 「仕込みの大筒」というタイトルの意味は?
A: 「大筒」は大がかりな策略や仕掛けを意味し、「仕込み」は事前に準備した計画を指します。石を紙に包んで投げるという「仕込んだ」トリックで大がかりな騙しを行うことを表しています。

Q: 石段を使ったトリックはどういう仕組みですか?
A: 辰公が石段の上、仲間が下、付き馬が真ん中にいる状態で、紙包みを投げます。付き馬がそれを拾う間に、上と下の両方から一方向に逃げ出すことで、付き馬はどちらを追うべきか迷っている間に逃げ切れるという仕掛けです。

Q: 同じ手口を何度も使えるものですか?
A: 落語では「高津神社」「天満天神」と神社を変えて同じ手口を繰り返す設定になっています。実際には二度目は通用しないでしょうが、落語的な誇張として楽しめます。

名演者による口演

  • 桂米朝(三代目) – 人間国宝。上方落語の重鎮として、辰公の悪知恵を軽妙に演じました。
  • 桂枝雀 – 独特の表現力で、逃走劇のドタバタを身振り手振りで表現しました。
  • 笑福亭仁鶴 – 大阪弁の軽快なテンポで、無銭飲食グループの悪だくみを楽しく演じました。

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この噺の魅力と現代への示唆

「仕込みの大筒」は、無銭飲食の絶妙なトリックを描いた上方落語です。石段を利用した逃走作戦は、落語の中でも珍しい具体的な騙しの手口として描かれています。

この噺の面白さは、悪だくみをユーモラスに描いているところにあります。辰公の悪知恵、仲間たちの小心ぶり、そして同じ手口を何度でも使おうとする厚かましさが、笑いを誘います。

高津神社や天満天神といった大阪の実在の神社を使っているところも、上方落語らしい地元密着の特徴です。

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