【AI落語】料理こわい(新作落語)
料理が苦手という人、特に男性には多いかもしれませんね。包丁の扱いが怖いとか、火加減が分からないとか、そもそも何を作っていいか分からないとか。
でも江戸時代の男性も、案外料理をしていたようです。今回はそんな料理を嫌がる男の話です。
まくら
江戸時代の料理といえば、煮る、焼く、蒸すが基本でした。醤油、味噌、酒などの調味料も豊富で、意外に多彩な料理を楽しんでいたようです。
長屋暮らしでは、みんなで材料を持ち寄って一緒に料理することもありました。ただし、中には料理を毛嫌いする人もいまして…
あらすじ
鯛吉「今度みんなで鍋をやろうじゃないか。材料を持ち寄って」
鮭次「いいねえ。俺は魚を調達するよ」
鰻蔵「俺は野菜を用意しよう」
そこに、困った顔をした河豚公がやってきた。
鯛吉「河豚公も一緒に料理しないか?」
河豚公「え?料理?」
河豚公の顔が青ざめる。
河豚公「と、とんでもねえ!俺は料理が大の苦手なんだ」
鮭次「なんでだよ?」
河豚公「包丁を見ると手が震えて、火を見ると足がすくむんだ。考えただけでも寒気がする」
河豚公「料理ほど恐ろしいものはねえよ」
翌日、三人は河豚公に料理を教えようと、材料と道具を持参した。
鯛吉「河豚公、簡単な料理から始めてみないか?」
河豚公「うわああああ!」
ところが、三人の調理を見て、河豚公はつい指摘し始める。
河豚公「その包丁の持ち方が間違ってる!魚の捌き方も下手すぎる」
鮭次「詳しいじゃないか」
河豚公「火加減も全然だめだ。そんなんじゃ美味くならねえ」
気がつくと、河豚公は見事な包丁さばきで、極上の料理を次々と完成させていた。
鯛吉「料理人みたいだ…」
河豚公「実は俺、元は料理屋の板前だったんだ。でも、美味すぎる料理を作ると、お客が他の店に行かなくなっちまう。商売敵を潰すのが怖いんだよ」
まとめ
料理恐怖症を装った河豚公は、実は元料理人でした。美味しすぎる料理が他店の商売を妨げるのを恐れていたとは、思いやりのある理由でしたね。
確かに、あまりに美味しい料理を作ると、近所の食堂が困ってしまうかもしれません。河豚公の優しさが伝わります。
これからはほどほどの腕前で、みんなで楽しく料理ができるといいですね。


