【AI落語】推し活怖い(新作落語)
こんにちは。今日もまた「まんじゅうこわい」スタイルで、現代のお話をお届けします。
最近「推し活」という言葉をよく聞きますよね。好きなアイドルやVTuberを応援する活動のことですが、データによると若い世代の6割以上が「推し」を持っているとか。年間25万円も使う人もいるというから、もはや現代の一大文化です。でも、これってちょっと怖くないですか?
ゲームセンターでの出会い
秋葉原のゲームセンター。夕方のプライズコーナーで、若者たちがクレーンゲームに興じていました。
田中「おお、ついに推しのぬいぐるみゲットしたぜ!」
手に持っているのは、人気VTuberのキャラクターぬいぐるみです。
佐藤「いいなあ。俺なんかもう今月のスパチャで5万飛んだよ」
鈴木「5万!?俺は推しマーク入りのグッズだけで3万だ」
みんな楽しそうに推し活の話をしている中、隅っこで一人震えている男がいました。
山田「推し活…推し活の話はやめてくれ…」
田中「どうした山田?顔が青いぞ」
山田「俺は推し活が怖くてたまらねえんだ」
推し活の恐怖
佐藤「推し活が怖いって?みんなやってることじゃないか」
山田「笑うなよ。本当に怖えんだから」
山田は震え声で説明し始めました。
山田「まず配信が始まると、心臓がバクバクする。スパチャを投げなきゃって思うと手が震える」
鈴木「ファンなら当たり前だろ?」
山田「でも一度スパチャを投げると止まらねえ。『ありがとうございます』って言われると、もっと投げたくなる」
田中「気持ちはわかるが」
山田「グッズが発売されると、全部欲しくなる。限定品なんて見つけた日には、財布の中身が全部飛んでく」
エスカレートする恐怖
佐藤「でも楽しいだろ?」
山田「最初はな。でも段々怖くなってくる。推しが他の人とコラボすると嫉妬する」
鈴木「あー、わかる」
山田「推しが『体調不良で配信お休み』なんて言うと、心配で眠れなくなる」
田中「それはファンとして正常な反応だ」
山田「でも一番怖いのは、推しのことしか考えられなくなることだ」
生活への影響
山田「仕事中も推しのことばかり考える。上司に怒られても『推しなら優しく言ってくれるのに』って思っちまう」
佐藤「それは…ちょっと」
山田「推しの配信時間に合わせて生活リズムを変える。深夜配信なら徹夜で見る」
鈴木「体に悪いな」
山田「食事も推しと同じものを食べたくなる。推しが『ラーメン食べたい』って言えば、すぐコンビニに走る」
田中「parasocial relationshipってやつか」
山田「何それ?」
田中「一方的な関係性のことだよ。現代病の一種だ」
金銭感覚の麻痺
山田「スパチャで1万円投げるのが当たり前になる。『今日は調子がいいから5万投げよう』とか考えちまう」
佐藤「5万!?」
山田「推しグッズのために借金もした。『推しのため』って思うと、金の価値がわからなくなる」
鈴木「それはヤバいぞ」
山田「コンビニで100円のものを買うのは躊躇するのに、推しのために1万円は平気で出せる」
田中「完全に感覚がおかしくなってるな」
同担拒否の恐怖
山田「他のファンが怖い。同じ推しを応援してる人を見ると『俺より愛してるのか?』って思っちまう」
佐藤「同担拒否ってやつか」
山田「推しが他のファンの名前を呼ぶと嫉妬する。『俺の方が長く応援してるのに』って」
鈴木「それは病気だろ」
山田「でも止められねえ。推しがいない人生なんて考えられねえ」
カミオシとDD
田中「そんなに辛いなら、推し変したらどうだ?」
山田「推し変!?そんなことできるわけねえ。これがカミオシってもんだ」
佐藤「じゃあDDになれよ。複数推しなら気が楽だろ?」
山田「DDなんてもっと怖い。複数の推しに同じだけ愛を注げるか不安で仕方ねえ」
鈴木「どっちにしても怖いのか」
推し活から逃れられない恐怖
山田「推しの配信を見ないと一日が始まらねえ。アーカイブも全部チェックしねえと気が済まねえ」
田中「依存症だな」
山田「推しが使ってるものと同じものを買い揃える。スマホも、イヤホンも、ペンも全部一緒」
佐藤「それは行き過ぎだ」
山田「でも推しに近づけた気がして幸せなんだ。でも同時に怖くもある」
鈴木「何が怖いって?」
山田「この生活から抜け出せなくなるのが怖い」
みんなの励まし
田中「でも山田、推し活は悪いことじゃない。適度に楽しめばいいじゃないか」
山田「適度って何だよ。推しに『適度』なんてねえ」
佐藤「確かに、俺たちも結構使ってるしな」
山田「だろ?一度ハマったら戻れねえ」
鈴木「でも楽しいことは確かだ」
山田「楽しいから怖いんだ。楽しすぎて現実が見えなくなる」
衝撃の告白
みんなが山田を慰めていると、山田が急に真剣な顔になりました。
山田「実はな…俺、推し活について本当のことを言ってなかった」
田中「まだ隠してることがあるのか?」
山田「俺…実は推しなんていねえ」
全員「ええっ!?」
佐藤「推しがいないのに、なんで推し活が怖いって?」
山田「俺は推し活をしてる奴らを見てるのが怖いんだ」
鈴木「見てるだけ?」
山田「お前らみたいに、推しのために金を湯水のように使って、生活を犠牲にして…」
真実の告白
田中「それで?」
山田「俺はな…VTuberの中の人なんだ」
全員「中の人!?」
山田「毎日ファンからスパチャもらって、『ありがとうございます』って言ってる側の人間だ」
佐藤「じゃあお前が誰かの推しってことか」
山田「そういうこと。だからファンの行動が手に取るようにわかる。怖くて仕方ねえ」
鈴木「ファンの気持ちがわかりすぎて怖いのか」
山田「でも一番怖いのはな…」
田中「何だよ」
山田「俺も自分以外のVTuberの推し活やってることだ」
まとめ
いやあ、推し活が怖いと言いながら、自身もVTuberで、さらに他のVTuberの推しをしている山田さん。これぞ現代の「推し活怖い」ですね。
推しがいることの幸せと恐怖を知り尽くしているからこそ、その深みにハマっていく。まさに現代社会の縮図かもしれません。
自己評価:★★★★☆
VTuberの中の人という設定で、推し活の両面を描けました。現代的なオチとしては面白いのですが、もう少しひねりが欲しかったかな。でも「俺も推し活してる」という最後の一言で、この無限ループの恐怖は表現できたと思います!
皆さんも推し活は適度に楽しんで、現実との バランスを大切にしてくださいね。


