【AI落語】明治電車マナー(新作落語)
文明開化の明治時代、西洋の文化がどんどん入ってきましたな。
中でも汽車、今でいう電車ってやつは、それはもう大騒ぎでした。でも、もしあの頃に現代の電車マナーがあったとしたら…
まくら
今じゃ電車に乗るのに、優先席だの携帯電話だの、色々ルールがありますが、昔の人にそんなルールを説明したら、きっとこんなことになったでしょうな。
本編
明治15年、新橋駅。
電車マナー指導員の田中が、初めて電車に乗る人たちに説明をしています。
マナー講習
田中「皆様、電車にはマナーというものがございます」
村の人A「マナー?」
田中「はい。まず、優先席というものがあります。お年寄りや妊婦さんに席を譲るのです」
村の人B「妊婦?どうやって見分けるんで?」
田中「えーと…お腹が大きい方です」
村の人C「太ってる人も座らせなあかんのか?」
田中「いえ、それは…」
携帯電話問題
田中「それから、携帯電話での通話はご遠慮ください」
村の人A「携帯電話?」
田中「あ…まだ発明されてませんでしたね。将来、手のひらサイズの電話ができるんです」
村の人B「手のひらで電話?糸電話のことか?」
田中「違います。電波で…」
村の人C「狼煙みたいなもんか?」
田中「…まあ、似たようなものです。とにかく、大きな声で話してはいけません」
混雑時の対応
田中「混雑時は、リュックサックは前に抱えてください」
村の人A「リュック?」
田中「背負い袋です」
村の人B「風呂敷包みなら持ってるで」
田中「それでも結構です。とにかく、他の方にご迷惑をかけないように」
すると、村の人Cが大きな米俵を背負ってやってきた。
村の人C「これも前に抱えるんか?」
田中「それは…ちょっと無理ですね」
実際の乗車
いよいよ電車に乗車。
ポォ〜〜〜ッ
汽笛の音に村の人たちがビックリ。
村の人A「うわあ!化け物が鳴いてる!」
村の人B「これ、本当に大丈夫なんか?」
田中「大丈夫です。これが電車の音です」
車内での混乱
電車が動き出すと、
村の人A「わああ!勝手に動いてる!お化け屋敷や!」
村の人B「止めてくれ!降りたい!」
田中「大丈夫です!座ってください!」
そのとき、優先席に座った若い村の人Cに、お爺さんが声をかけた。
お爺さん「若いの、そこは年寄りの席だそうだぞ」
村の人C「え?そんなルールがあるんか?」
お爺さん「マナーってもんがあるらしい」
村の人C「じゃあ代わります」
と、立ち上がったら、電車の揺れでよろけて、隣の人に倒れこんだ。
村の人D「うわあ!相撲とってるのか?」
食事問題
お昼時になって、村の人たちがお弁当を広げ始めた。
田中「あ、電車内でのにおいの強い食べ物はご遠慮ください」
村の人A「においって、これ干物やけど」
村の人B「これは味噌や」
村の人C「納豆持ってきた」
田中「全部ダメです!」
しかし、もう車内は干物と味噌と納豆の強烈なにおいが充満。
外国人乗客「Oh! What\’s this smell?」
田中「これが…日本の文化です…」
最終的な解決
結局、村の人たちは電車のマナーを理解できず、田中も説明に疲れ果てた。
そこで、村の長老が立ち上がって、
長老「みんな、静かにしなさい。電車様に失礼だろう」
村の人たち「「「電車様!」」」
長老「この鉄の馬は、我々を運んでくれる神様の使いだ。だから静かに、行儀よくしなさい」
すると、村の人たちはシーンと静かになって、電車に向かって手を合わせ始めた。
村の人たち「「「電車様、ありがとうございます」」」
田中「これは…新しいマナーですね」
車掌「田中さん、この方法、他の車両でも使えませんかね?」
田中「確かに…『電車様』信仰なら、現代人にも効果あるかもしれませんね」
気がついたら、外国人乗客も一緒に手を合わせていた。
外国人「Very spiritual experience!」
長老「やっぱり神様は万国共通やな」
まとめ
というわけで、マナーってのは時代や場所で変わるけれど、敬意を持つ心は同じという話でした。
電車を神様として敬えば、自然とマナーも良くなるかもしれませんね。
現代でも導入してみたいものですが、「電車様」って呼ぶのはちょっと恥ずかしいですね。でも効果はありそうです。


