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【AI落語】串カツこわい(新作落語)

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【AI落語】串カツこわい(新作落語)
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【AI落語】串カツこわい(新作落語)

大阪の新世界といえば、串カツですよね。

「二度づけ禁止」の看板で有名な、あの下町の名物料理。今回はそんな串カツ屋で働く店員たちの休憩時間を舞台にした「まんじゅうこわい」の現代版です。

通天閣のお膝元で繰り広げられる、ちょっと変わった怖い話をお聞きください。

まくら

新世界の串カツ屋って、独特の雰囲気がありますよね。

昭和の香りが残る下町で、熱い油の音と店主の威勢のいい声が響いて、観光客も地元の人も一緒になって串カツを頬張る。そんな庶民的な空間だからこそ、働く人たちも親しみやすくて、面白い話がよく生まれるんです。

そんな串カツ屋での出来事を、ちょっと聞いてもらいましょう。

あらすじ

新世界の串カツ屋で

大阪・新世界にある老舗串カツ屋「だるま」風の店。

夕方の休憩時間、厨房の奥で小林中村井上渡辺の4人のアルバイト店員が、缶のジュースを飲みながら雑談している。

外からは通天閣を見上げる観光客の声や、呼び込みの声が聞こえてくる。

小林「今日も暑かったなあ。油の前におったら、もう汗だくや」

中村「そやなあ。ところで、夏やし怖い話でもして涼しくなろか」

井上「ええやん。怖いもんの話とか」

渡辺「俺、新人やから先輩方から聞かせてもらいたいわ」

それぞれの恐怖

小林「ほな俺から。俺はネズミが一番あかん。この前も店の裏でばったり出会って」

中村「分かるわあ。あの素早い動きがなあ」

小林「そやろ? チョロチョロ動き回って、見てるだけで鳥肌立つわ」

中村「俺は火事が怖いねん。厨房で働いてるからなおさらや」

井上「それは職業病みたいなもんやな」

中村「そやねん。夜中でも火の始末が気になって、何回も確認しに戻ったりするわ」

井上「俺はお客さんのクレームが一番怖いな。特に酔っ払いのお客さん」

小林「あー、分かる分かる。理不尽なこと言われても頭下げなあかんもんな」

井上「そやねん。この前も注文してへんもんの代金請求された言われて」

三人の視線が新人の渡辺に向かう。

渡辺の告白

中村「渡辺はん、あんたは何が怖いん?」

渡辺は困ったような顔をしながら、恥ずかしそうに答えた。

渡辺「俺は…その…串カツが怖いねん」

一瞬、厨房の奥に静寂が流れる。

小林「は? 串カツって…うちの商品のこと?」

渡辺「そや。串に刺さってて、衣がついてるやつや」

井上「ちょっと待てや。串カツが怖いって、ここで働いてる意味あらへんやろ」

渡辺「いや、でも見てるとなんか…ゾワゾワするねん」

中村「アホか。串カツ屋で串カツが怖いなんて、話にならへんわ」

みんなの呆れと退場

小林「もう無理や。串カツが怖い奴と一緒に働けるか」

井上「俺も帰るわ。そんなん聞いてたら、明日から仕事に集中でけへん」

中村「渡辺はん、バイト変えた方がええんちゃう? コンビニとかどない?」

三人は呆れたような顔をして、休憩室から出て行ってしまった。

一人残された渡辺は、周りを見回してから、こっそりとスマホを取り出した。

渡辺の本音

渡辺「もしもし、姉ちゃん? 今日も成功したで」

渡辺は満足そうに続ける。

渡辺「そやそや、みんな帰ったわ。いつものやつを頼むで」

電話の向こうの姉と何やら話をしている。

渡辺「うん、特盛りで。それとエビも追加してや」

渡辺「あ、アスパラしいたけも忘れんといてな」

電話を切った渡辺は、嬉しそうに椅子に座り直した。

渡辺「ふふふ、毎回この手に引っかかるなあ。ほんまちょろいわ」

配達到着

20分後、店の裏口がノックされる。

配達員「串カツの出前でーす」

渡辺「おおきに、待ってました」

入ってきたのは、近所の別の串カツ屋の配達員だった。手には大きな発泡スチロールの箱を持っている。

配達員「串カツ30本エビフライ10本野菜串15本、ソースもつけときました」

渡辺の目がキラキラと輝く。

渡辺「完璧や! ありがとうございます」

配達員「毎度おおきに。熱いうちにどうぞ」

配達員が去った後、渡辺は箱を開けて、アツアツの串カツを見つめながらつぶやいた。

渡辺「ああ、やっぱり串カツは最高やなあ。しかも仕事の後の串カツは格別や」

そこへ、タオルを忘れて取りに戻ってきた小林が休憩室のドアを開ける。

小林「渡辺、タオル忘れて…って、なんやそれ!」

テーブルの上には、まだ湯気の立つ串カツが山のように並んでいる。渡辺は口の周りにソースを付けながら、慌てたような顔をした。

渡辺「あ、あかん…バレてもうた」

小林「串カツが怖いんちゃうかったんかい!」

渡辺「これは…リハビリや! 少しずつ慣れるために食べてるねん!

まとめ

新世界の串カツ屋を舞台にした今回の作品、いかがでしたでしょうか。

「二度づけ禁止」で有名な串カツですが、まさか串カツそのものを怖がる店員がいるとは、お客さんもびっくりでしょうね。

「リハビリ」という言い訳も、なかなか現代的で、渡辺の苦し紛れ感がよく出ていたと思います。実際に55本もの串カツを一人で食べるのは、新世界の常連さんでもかなりきついでしょうが、そこは落語の世界ということで。

大阪の下町の雰囲気と、串カツへの愛情を込めて書かせていただきました。

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