【AI落語】カラオケ怖い(新作落語)
またまた新作落語を作ってしまいました。今回のテーマは「カラオケ怖い」です。古典落語の名作「まんじゅうこわい」を現代風にアレンジしてみたのですが、果たしてうまくいったでしょうか。カラオケボックスという現代の娯楽を舞台に、関西弁でユーモラスに描いてみました。オチには自信があるのですが、皆さんにはどう映るでしょうか。
まくら
最近の若い人たちは、なんでもかんでもカラオケで解決しようとしますなあ。歓送迎会もカラオケ、忘年会もカラオケ、果てはお見合いまでカラオケボックスでやる人がいるそうです。
昔は酒を飲んで本音を語り合ったものですが、今は歌を歌って心を通わせる時代なんでしょうか。でも中には、どうしてもカラオケが苦手という人もいるもので、そんな人たちの気持ちもわからんでもありません。
今日はそんなカラオケにまつわる、ちょっと面白い話をひとつ。
あらすじ
ある日のこと、大阪の街角で仲の良い友人四人が集まっておりました。
佐藤「なあなあ、今日は久しぶりやし、みんなでカラオケでも行かへん?」
田中「え、カラオケ?ちょっと待ってや、わし、カラオケは怖いねん」
山田「何言うてんねん、カラオケが怖いって何やねん」
鈴木「確かに変やなあ。カラオケのどこが怖いねん?」
田中は困ったような顔をして、手をひらひらと振りながら言いました。
田中「いやいや、ホンマに怖いねん。あの暗い部屋に入って、マイク握って歌うやろ?あれがもう、ゾクゾクして怖うて仕方ないねん」
佐藤「そんなアホな。ほな、わしらが怖いもん言うたるから、お前も本当に怖いもん言うてみい」
山田「ほな、わしから行くわ。わしはゴキブリが怖い。あの黒光りする体に、サササッと走る足音。考えただけで背筋が凍るわ」
鈴木「わしは高いところやな。スカイツリーなんか上がったら、足がガクガクして動けへんようになる」
佐藤「わしは注射が一番怖い。あの針が腕に刺さる瞬間、思い出しただけで気絶しそうになるわ」
三人が真剣に怖いものを語った後、田中の番がやってきました。
田中「そやから言うたやろ、わしはカラオケが怖いねん。あのマイクを握る瞬間、歌詞が画面に映る瞬間、そして自分の声がスピーカーから聞こえてくる瞬間…もう想像しただけで震えが止まらへんねん」
友人たちは顔を見合わせて、にやりと笑いました。
佐藤「おい、これは田中をいじめたろやないか」
山田「せや、せや。カラオケボックスに連れて行って、思いっきり歌わせたろ」
鈴木「それや!今すぐ行こうや」
田中は必死に手を振って拒否しましたが、三人に無理やり引っ張られて、近くのカラオケボックスに連れて行かれてしまいました。
カラオケボックスにて
薄暗い個室に入ると、田中は本当に震えているように見えました。
田中「頼むから、帰らせてくれ。ホンマに怖いねん」
佐藤「何を言うてんねん。ほら、マイクや」
山田「好きな曲選んだろか?演歌がええか?ポップスがええか?」
鈴木「せっかく来たんやから、一曲だけでも歌えや」
田中は震え声で答えました。
田中「そ、そんなん無理やて…でも、どうしてもって言うんやったら…」
そう言いながら、田中はおそるおそるリモコンに手を伸ばしました。曲番号を押す指も震えています。
田中「ほ、ほんまに一曲だけやで…」
音楽が流れ始めると、田中はマイクを握って、恐る恐る歌い始めました。
ところが、どうでしょう。
最初の一声を聞いた瞬間、三人は言葉を失いました。
なんと田中の歌声は、プロ顔負けの美声だったのです。音程は完璧、表現力は抜群、まるでコンサートホールにいるかのような圧倒的な歌唱力。
一曲歌い終わると、田中はまだ震えながら言いました。
田中「ど、どうやった…?やっぱり怖かったやろ…?」
佐藤「え…えらいうまいやないか…」
山田「プロ級やん…なんで隠してたんや…」
鈴木「これやったら、コンテストでも優勝できるで…」
田中はほっとした様子で、また一曲リクエストしました。今度はバラード。またもや完璧な歌声で、三人を魅了します。
そして三曲目、四曲目…
気がつくと、田中は全く震えることなく、楽しそうに歌い続けていました。
2時間後
すっかりカラオケを楽しんだ田中は、友人たちに向かって言いました。
田中「いやあ、久しぶりにカラオケ楽しかったわあ。やっぱりストレス発散には最高やなあ」
佐藤「おい、お前、全然怖がってないやないか」
山田「最初の震えは何やったんや」
鈴木「完全に騙されたわ」
田中はにっこりと笑って答えました。
田中「実はな、わしカラオケ大好きやねん。でも一人で行くんは恥ずかしいし、みんな誘いにくいしで…」
三人「なんやて!」
田中「だからちょっと芝居して、みんなに連れて来てもらおうと思ってん。作戦大成功やったなあ」
すると突然、田中の表情が変わりました。
田中「でも、本当に怖いもんがあるねん…」
佐藤「今度は何や?」
田中「カラオケの採点機能や。100点取れへんかったら、どないしよう思って…」
三人「…」
田中「頼むから、今度は採点つけんといてくれ…ホンマに怖いねん…」
まとめ
古典落語「まんじゅうこわい」を現代風にアレンジした今回の作品、いかがでしたでしょうか。カラオケという身近な題材を使って、友人関係のユーモラスなやり取りを描いてみました。
田中の正体が実はカラオケ好きだったという展開は、ある程度予想がついた方もいらっしゃるかもしれませんが、最後の採点機能への恐怖というオチで、もう一ひねり加えてみました。
現代のカラオケ事情を織り交ぜながら、関西弁の軽妙なテンポで楽しんでいただけたでしょうか。自己採点は75点といったところでしょうか。もう少し田中のキャラクターを深掘りできたかもしれませんね。
他にも様々なテーマで新作落語を作成しておりますので、お時間のある時にでもご覧いただければ幸いです。


