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【古典落語】堪忍袋 あらすじ・オチ・解説 | 夫婦喧嘩対策の魔法袋が大爆発!怒りの大洪水で長屋が阿鼻叫喚

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話芸の殿堂-古典落語-堪忍袋
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堪忍袋

3行でわかるあらすじ

長屋の熊五郎とお松の夫婦が毎日激しい喧嘩をしているため、大家が堪忍袋という解決策を提案する。
不満や悪口を袋に怒鳴り込んで紐で口を縛ることで喧嘩を避ける方法が長屋で大人気となり、袋はパンパンに膨れ上がる。
酔っぱらいの寅さんが無理やり袋を引っ張って緒が切れ、溜まっていた怒りが一気に爆発して噴き出すオチ。

10行でわかるあらすじとオチ

長屋の熊五郎とお松の夫婦が「スベタアマ、蹴殺すぞ」「スケベ野郎のオケラ野郎」と毎日激しい夫婦喧嘩をしている。
通りかかった大家が仲裁に入り、唐土の故事を引いて堪忍袋という解決策を提案する。
昔ある人が人前では怒らず、家で瓶に怒りを怒鳴り込んで蓋をしたところ、信用がついて出世したという話。
大家はお松に袋を縫わせて堪忍袋とし、不満や悪口を袋に怒鳴り込んで紐で縛る方法を教える。
熊五郎が「亭主を亭主と思わないスベタアマ」、お松が「スケベ野郎、オケラ野郎、しみったれのイタチ野郎」と袋に怒鳴り込む。
隣の将棋仲間が仲裁に来ると、二人は涼しい顔でお茶を飲んでおり、喧嘩の気配がまったくない。
堪忍袋の話を聞いた吉さんも借りて女房への不満を怒鳴り込み、たちまち長屋で大評判となる。
不満分子が次々とやって来て袋に怒鳴り込むため、袋はパンパンに膨れ上がってパンク寸前の状態になる。
酔っぱらいの寅さんが竹さんとの喧嘩の口惜しさを晴らそうと袋を借りに来るが、満杯で断られる。
寅さんが「宵越しの喧嘩なんか聞いたことがない」と無理やり袋を引っ張り、熊五郎と引っ張り合いになって堪忍袋の緒が切れ、溜まっていた怒りが一気に爆発して噴き出すオチ。

解説

「堪忍袋」は益田太郎冠者が初代三遊亭圓左のために書き下ろした新作落語で、現在では古典落語として扱われている名作です。益田太郎冠者(1875〜1953)は三井財閥の大番頭・益田孝の長男で、大正初期に多数の新作落語を創作したことで知られています。

この演目の最大の見どころは、「堪忍袋の緒が切れる」という慣用句を実際の袋として具現化したユーモアにあります。怒りを物理的に袋に封じ込めるという発想の転換が秀逸で、現代のストレス解消法にも通じる先進的なアイデアを落語として昇華させています。

演出面では、最後の袋が破裂するシーンが大きな見せ場となります。現在は三代目三遊亭金馬の「中のけんかがガヤガヤガヤガヤ」という表現が主流ですが、古くは楽屋一同で太鼓を叩いたり効果音を出す派手な演出も行われていました。また、オリジナルでは袋が破れた瞬間に「堪忍袋の緒が切れた」という直接的なオチでしたが、現在では破裂音と騒音による視覚的・聴覚的な笑いが重視されています。

主な演者には八代目桂文楽、三代目三遊亭金馬、五代目柳家小さん、十代目柳家小三治などがおり、それぞれ独自の演出で観客を楽しませています。怒りを溜め込みすぎるといつかは爆発するという教訓も含んだ、社会風刺と人情の妙が光る傑作です。

あらすじ

今日も長屋の熊五郎の家では夫婦喧嘩だ。「このスベタアマ、蹴殺すぞ」、「何言ってやがる、スケベ野郎のオケラ野郎」、と女房のお松さんもブルドックみたいな顔で、大きな口を開けて噛みつこうとしている。

そこへ通り掛かった表の旦那がまたかと仲裁に入る。
旦那は、「昔、唐土のある人が、人前ではいつも笑い顔しか見せない。
友達連中が何とか怒せようと、料亭に招いて辱めたが、何を言われても相変わらずニコニコしている。
そのうちの男は中座して帰宅して大きな瓶(かめ)の中に怒りと屈辱を怒鳴り込んで蓋をした。

友達連中が男の家に様子を見に行くと、ニコニコ顔で厚くもてなされた。それからというもの、あの人は人間が出来ていると評判になり、信用もついて出世してついには大金持ちになった」との故事を話す。
そしてお松さんに、瓶の代りに袋を縫わせ堪忍袋とし、ひもを堪忍袋の緒として、気に入らないことや悪口を袋の中に怒鳴り込ませ、ひもで袋の口を縛るようにさせた。

早速、熊さんが、「亭主を亭主と思わないスベタアマ~」、次にお松さんが、「このスケベ野郎、オケラ野郎、しみったれのイタチ野郎~、・・・」と言いたい放題に怒鳴り込んだ。
隣の家で将棋を指していた連中が、あまりうるさいので吉さんを仲裁に派遣する。
熊さんの家に来ると、二人とも涼しい顔でお茶なんか飲んでいて喧嘩の気配は微塵もない。

変だなと思いながら帰ると、すぐに二人の悪口を言い合い怒鳴る声だ。
また行って見ると、二人はお茶でも飲んで行けと笑っている。
狐につままれたような顔ををしている吉さんに、熊さんは堪忍袋のことを話すと、吉さんも貸してくれと言い、女房への不満を怒鳴り込んですっきりした顔で帰って行った。

たちまち堪忍袋は大評判となり、俺にも、あたしにもやらせろで不満分子が来るは来るはの大盛況。
そのうちに袋はパンパンに膨れ上り、パンク寸前の状態となった。

誰か借りに来ると困るからと戸を閉めようとした所へ、のんべえの寅さん、人呼んでグズ寅がへべれけに酔ってやって来た。
竹さんと喧嘩してやり込められて口惜しいから、堪忍袋を貸してくれと言う。

熊さんは、もう満杯で明日、空にしたら貸してやるからと断るが、寅さんは「宵越しの喧嘩なんか聞いたことがねえ」と、袋を引っ張り出した。
熊さんも引っ張り返すと、堪忍袋の緒が切れて、中から溜っていたのがいっぺんにあふれ出し、

「△×?■○☆ДИ◆∥・・・・・・・」

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