【AI落語】薬草寿限無(新作落語)
健康志向が高まる現代、漢方薬や薬膳への関心も急速に広がっています。
しかし時として、良かれと思ってやったことが裏目に出ることもあるもの。今回は古典落語「寿限無」を薬草・漢方テーマでアレンジしてみました。健康への願いが込められた長い名前が一体どんな騒動を巻き起こすのか、どうぞお楽しみください。
まくら
最近の健康ブームはすごいですね。テレビをつければ薬膳料理の特集、本屋に行けば漢方の本がずらり。昔の人は長生きのために色んな薬草を試していたそうですが、現代人も負けてません。
ウコン、高麗人参、田七人参に霊芝。聞いただけで体に良さそうな響きです。でも、あんまり欲張りすぎると、とんでもないことになるかもしれませんよ。
あらすじ
命名の儀式
昔、薬草商を営む田中という男がおりました。
商売柄、薬草には人一倍詳しく、自分の体調管理も完璧。毎朝の薬膳粥から始まって、煎じ薬、サプリメント、と健康への投資は惜しみません。
そんな田中に待望の男の子が生まれました。
田中「これはめでたい。この子には絶対に長生きしてもらわねば」
妻「あなた、名前はどうしましょう」
田中「うむ、それが問題だ。普通の名前では物足りん。この子の長寿を願って、ありとあらゆる薬草の名前を付けてやろう」
妻「でも、あんまり長いと…」
田中「何を言う。長い方が縁起が良いのだ。よし、決めた」
田中が考えに考え抜いた名前がこちらです。
「高麗人参田七人参冬虫夏草霊芝茸当帰川芎白芍薬地黄黄耆白朮茯苓甘草桂枝生姜大棗陳皮半夏厚朴枳実大黄芒硝黄連黄芩山梔子連翹金銀花板藍根蒲公英魚腥草紫花地丁野菊花夏枯草決明子枸杞子菊花桑葉薄荷柴胡升麻葛根麻黄桂枝杏仁石膏知母竹葉淡豆豉金匱腎気丸六味地黄丸補中益気湯十全大補湯人参養栄湯帰脾湯安中散半夏厚朴湯柴胡桂枝湯小建中湯大建中湯真武湯苓桂朮甘湯五苓散猪苓湯八味地黄丸牛車腎気丸」
妻「ちょっと待って、もう一度言って」
田中「高麗人参田七人参冬虫夏草霊芝茸当帰川芎白芍薬地黄黄耆白朮茯苓甘草桂枝生姜大棗陳皮半夏厚朴枳実大黄芒硝黄連黄芩山梔子連翹金銀花板藍根蒲公英魚腥草紫花地丁野菊花夏枯草決明子枸杞子菊花桑葉薄荷柴胡升麻葛根麻黄桂枝杏仁石膏知母竹葉淡豆豉金匱腎気丸六味地黄丸補中益気湯十全大補湯人参養栄湯帰脾湯安中散半夏厚朴湯柴胡桂枝湯小建中湯大建中湯真武湯苓桂朮甘湯五苓散猪苓湯八味地黄丸牛車腎気丸だ」
妻「覚えられません…」
薬草太郎の成長
こうして薬草だらけの名前を付けられた子供は、近所の人たちからは「薬草太郎」と呼ばれて育ちました。
薬草太郎は父親譲りの健康体で、風邪一つひかない丈夫な子に育ちます。しかし、その長すぎる本名のせいで、様々な問題が起こることに。
井戸端の騒動
ある日、薬草太郎が近所の佐藤の家の井戸で遊んでいると、誤って井戸に落ちてしまいました。
佐藤「大変だ!薬草太郎が井戸に落ちた!」
慌てた佐藤は田中の家に駆け込みます。
佐藤「田中さん、大変です!お宅の…」
田中「はい?」
佐藤「お宅の高麗人参田七人参冬虫夏草霊芝茸当帰川芎白芍薬地黄黄耆白朮茯苓甘草桂枝生姜大棗陳皮半夏厚朴枳実大黄芒硝黄連黄芩山梔子連翹金銀花板藍根蒲公英魚腥草紫花地丁野菊花夏枯草決明子枸杞子菊花桑葉薄荷柴胡升麻葛根麻黄桂枝杏仁石膏知母竹葉淡豆豉金匱腎気丸六味地黄丸補中益気湯十全大補湯人参養栄湯帰脾湯安中散半夏厚朴湯柴胡桂枝湯小建中湯大建中湯真武湯苓桂朮甘湯五苓散猪苓湯八味地黄丸牛車腎気丸が井戸に落ちました!」
佐藤が名前を言い終わった時には、もう薬草太郎は自分で井戸から這い上がって、家でお茶を飲んでいました。
田中「あ、もう帰ってきてますよ」
佐藤「え?」
火事の騒動
また別の日、薬草太郎の家の近くで火事が起こりました。
近所の人「火事だ!火事だ!高麗人参田七人参冬虫夏草霊芝茸当帰川芎白芍薬地黄黄耆白朮茯苓甘草桂枝生姜大棗陳皮半夏厚朴枳実大黄芒硝黄連黄芩山梔子連翹金銀花板藍根蒲公英魚腥草紫花地丁野菊花夏枯草決明子枸杞子菊花桑葉薄荷柴胡升麻葛根麻黄桂枝杏仁石膏知母竹葉淡豆豉金匱腎気丸六味地黄丸補中益気湯十全大補湯人参養栄湯帰脾湯安中散半夏厚朴湯柴胡桂枝湯小建中湯大建中湯真武湯苓桂朮甘湯五苓散猪苓湯八味地黄丸牛車腎気丸の家が燃えてるぞ!」
しかし、名前を叫び終わる頃には、火はとっくに消えていました。
消防士「もう鎮火してますが…」
近所の人「あ、そうですか」
最後の騒動
そして数年後。薬草太郎も立派な青年に成長しました。
ある日、薬草太郎が鈴木という友人と川で遊んでいると、薬草太郎が深みにはまって溺れそうになります。
鈴木「大変だ!誰か助けて!高麗人参田七人参冬虫夏草霊芝茸当帰川芎白芍薬地黄黄耆白朮茯苓甘草桂枝生姜大棗陳皮半夏厚朴枳実大黄芒硝黄連黄芩山梔子連翹金銀花板藍根蒲公英魚腥草紫花地丁野菊花夏枯草決明子枸杞子菊花桑葉薄荷柴胡升麻葛根麻黄桂枝杏仁石膏知母竹葉淡豆豉金匱腎気丸六味地黄丸補中益気湯十全大補湯人参養栄湯帰脾湯安中散半夏厚朴湯柴胡桂枝湯小建中湯大建中湯真武湯苓桂朮甘湯五苓散猪苓湯八味地黄丸牛車腎気丸が溺れてる!」
通りかかった人「えーっと、それって薬草太郎のことかい?」
鈴木「そうです!」
通りかかった人「なら安心しな。あの子、去年から水泳教室に通ってるから」
まとめ
いかがでしたでしょうか。健康への願いも度が過ぎると、かえって不便になってしまうという教訓めいた一席でした。
長い名前のせいで緊急時の連絡が間に合わないという古典落語の醍醐味を、現代の健康ブームと絡めて描いてみました。薬草の名前を覚えるのに苦労しましたが、調べているうちに自分も漢方に詳しくなった気がします。
現実でも、子供の名前にあれこれ願いを込めすぎて、読めない名前になってしまうケースがありますよね。何事もほどほどが一番ということでしょうか。他の落語作品もぜひご覧ください。


