【AI落語】相撲寿限無(新作落語)
今回は、古典落語の名作「寿限無」を相撲の世界でアレンジした新作を作ってみました。相撲用語に詳しい方なら思わずニヤリとしてしまうような仕掛けを盛り込んでおります。果たして土俵上で何が起こるのか、最後まで見届けていただければと思います。まあ、相撲に詳しくない方でも楽しめるよう工夫したつもりですが、どうでしょうかね。
まくら
皆さん、相撲はお好きですか?最近は外国出身の力士も多くなって、国際色豊かになりましたねえ。昔は日本人ばかりでしたが、今や横綱から十両まで、様々な国の力士が土俵を賑わせております。
ところで相撲部屋では、新弟子が入門すると師匠が四股名を付けるのが習わしです。本名とは全く違う、いかにも強そうな名前を考えるわけですな。まあ、中には「なんでその名前?」と首をひねりたくなるような四股名もありますが、それはそれで味わい深いものです。
そんな相撲の世界で、ちょっと変わったお話がございまして…
あらすじ
長い名前の誕生
これは両国の相撲部屋でのお話でございます。
ある日、部屋の若い力士に男の子が生まれました。初孫ということで、おじいちゃんである親方は大喜び。
親方「おお、元気な男の子じゃないか!将来はきっと立派な力士になるぞ」
「親方、この子にはどんな名前を付けましょうか?」
親方「そうだなあ、せっかく相撲部屋に生まれたんだ。縁起の良い相撲用語をたくさん盛り込んだ名前にしよう」
そこで親方は考えに考えて、こんな長い名前を付けました。
「横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山貴乃花曙若乃花武蔵丸栃錦玉の海北の湖輪島大鵬柏戸佐田の山琴錦豊山前の山旭富士魁皇千代大海霧島小錦舞の海寺尾琴光喜栃東琴奨菊把瑠都日馬富士鶴竜照ノ富士貴景勝朝乃山御嶽海阿炎遠藤宇良炎鵬照強明生琴勝峰王鵬豊昇龍熱海富士一山本大栄翔翠富士錦木妙義龍宝富士東龍阿武咲佐田の海高安大栄翔正代霧馬山若元春北勝富士玉鷲碧山隠岐の海千代翔馬千代丸竜電松鳳山千代の国剣翔隆の勝徳勝龍琴ノ若狼雅千代の皇明瀬山蒼国来水戸龍海龍山城國朝赤兎馬呼出太鼓櫓太刀山雷電為右衛門谷風梶之助小野川喜三郎陣幕久五郎不知火諾右衛門双葉山定次栃木山守也常陸山谷右衛門太刀光電右衛門若嶌権四郎鳳谷五郎」
いやあ、長い長い。これじゃあ呼ぶのも大変です。
日常の苦労
この子が5歳になって、相撲部屋で稽古を見学していた時のこと。
「横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山…(中略)…鳳谷五郎、ちょっとこっちにおいで」
子供が走って来る間に、もう稽古が終わってしまいました。
また、この子が7歳の時、土俵で遊んでいて転んで泣いた時。
「横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山…(中略)…鳳谷五郎が転んで泣いてるぞ!」
名前を言い終わる頃には、子供はもう泣き止んで遊び始めておりました。
運命の本場所
そして15歳になったこの子。ついに初土俵を踏むことになりました。四股名はもちろん、あの長い本名をそのまま使うことに。
九月場所三日目、いよいよ土俵入りです。呼出しが声を張り上げます。
呼出し「横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山貴乃花曙若乃花武蔵丸栃錦玉の海北の湖輪島大鵬柏戸佐田の山琴錦豊山前の山旭富士魁皇千代大海霧島小錦舞の海寺尾琴光喜栃東琴奨菊把瑠都日馬富士鶴竜照ノ富士貴景勝朝乃山御嶽海阿炎遠藤宇良炎鵬照強明生琴勝峰王鵬豊昇龍熱海富士一山本大栄翔翠富士錦木妙義龍宝富士東龍阿武咲佐田の海高安大栄翔正代霧馬山若元春北勝富士玉鷲碧山隠岐の海千代翔馬千代丸竜電松鳳山千代の国剣翔隆の勝徳勝龍琴ノ若狼雅千代の皇明瀬山蒼国来水戸龍海龍山城國朝赤兎馬呼出太鼓櫓太刀山雷電為右衛門谷風梶之様小野川喜三郎陣幕久五郎不知火諾右衛門双葉山定次栃木山守也常陸山谷右衛門太刀光電右衛門若嶌権四郎鳳谷五郎!」
立合い!激しいぶつかり合い。そして上手投げで見事勝利!
感動の勝利、しかし…
観客は大興奮です。
「おお、新人が勝ったぞ!」
「あの子の名前は何て言うんだ?」
そこでアナウンサーが勝利インタビューを始めました。
アナウンサー「それでは勝利した横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山貴乃花曙若乃花武蔵丸栃錦玉の海北の湖輪島大鵬柏戸佐田の山琴錦豊山前の山旭富士魁皇千代大海霧島小錦舞の海寺尾琴光喜栃東琴奨菊把瑠都日馬富士鶴竜照ノ富士貴景勝朝乃山御嶽海阿炎遠藤宇良炎鵬照強明生琴勝峰王鵬豊昇龍熱海富士一山本大栄翔翠富士錦木妙義龍宝富士東龍阿武咲佐田の海高安大栄翔正代霧馬山若元春北勝富士玉鷲碧山隠岐の海千代翔馬千代丸竜電松鳳山千代の国剣翔隆の勝徳勝龍琴ノ若狼雅千代の皇明瀬山蒼国来水戸龍海龍山城國朝赤兎馬呼出太鼓櫓太刀山雷電為右衛門谷風梶之様小野川喜三郎陣幕久五郎不知火諾右衛門双葉山定次栃木山守也常陸山谷右衛門太刀光電右衛門若嶌権四郎鳳谷五郎関にお話を…」
ところが、名前を言っている間に、この力士はもう支度部屋に帰ってしまいました。
慌てたアナウンサー、土俵下に向かって叫びます。
アナウンサー「あ、ちょっと待ってください!横綱大関小結前頭十両幕下三段目序二段序の口朝青龍白鵬千代の山…」
ところが行司が割って入ります。
行司「もう次の取組が始まっておりますので、静かにしてください**!」
まとめ
古典落語「寿限無」の相撲版、いかがでしたでしょうか。相撲用語をこれでもかと詰め込んだ長い名前が、土俵という特殊な環境で新たな笑いを生み出したかと思います。
本場所のスピード感と、長い名前を呼ぶ時間のギャップが面白さの核心でしたが、果たして成功したでしょうか。相撲ファンの方には「あの力士の名前も入ってる!」と楽しんでいただけたかもしれません。まあ、全部覚える必要はありませんが。
他にも様々なテーマで寿限無バリエーションを作っておりますので、ぜひご覧ください。きっとお気に入りの一席が見つかるはずです。


