【AI落語】寿限無歌舞伎版(新作落語)
落語といえば寿限無、寿限無といえば長い名前。この古典中の古典を、今度は歌舞伎の世界でアレンジしてみようと思い立ちました。歌舞伎好きの夫婦が子供につけた名前がどれほど長くなるか、想像しただけで頭がクラクラしそうですが、まあやってみましょう。きっと市川家の方々も苦笑いされることでしょう。
まくら
皆さん、歌舞伎はお好きですか。あの華やかな化粧に、煌びやかな衣装、そして何より役者さんの名前の格調高さ。市川團十郎、尾上菊五郎、中村勘三郎…聞いているだけで背筋がシャンとしますね。
でも最近は、その歌舞伎への愛が高じすぎて、ちょっと困ったことになる夫婦もいるようで。特に子供の名前を付ける時なんかは、もうそれはそれは大変なことになるらしいんです。
今日はそんな、歌舞伎に心酔しきった夫婦のお話。果たしてどんな名前を子供につけるのやら…
あらすじ
歌舞伎一家の命名会議
江戸は浅草、歌舞伎小屋のすぐ近くに住む夫婦、源蔵とお花。二人とも歌舞伎の大の愛好家で、毎月の給金はほとんど芝居見物に消えてしまう始末。
そんな二人に、待望の男の子が生まれました。
源蔵「おお、立派な男の子じゃないか。お花、この子にはどんな名前をつけようか」
お花「そうですね。せっかくですから、歌舞伎にちなんだ素晴らしい名前にしたいものです」
源蔵「そうだな。ただの名前じゃあ面白くない。この子には長生きして、歌舞伎界に貢献してもらいたい」
お花「それでしたら、縁起の良い言葉をたくさん重ねましょう。歌舞伎の演目名も入れて」
長い名前の誕生
二人は夜を徹して相談し、ついに決めました。
源蔵「決まったぞ。この子の名前は…」
市川海老蔵勧進帳助六由縁江戸桜義経千本桜菅原伝授手習鑑仮名手本忠臣蔵京鹿子娘道成寺連獅子鏡獅子石川五右衛門白浪五人男弁天小僧菊之助船弁慶鳴神雷神不動北山桜大薩摩節清元常磐津義太夫竹本摂津大掾豊竹山城少掾鶴澤寛治杵屋六三郎田中傳左衛門中村富十郎尾上菊五郎片岡仁左衛門坂東玉三郎
お花「まあ、なんて素晴らしいお名前でしょう」
源蔵「歌舞伎の粋を全て込めた。この名前なら、きっと立派な役者になるに違いない」
初めてのトラブル
さて、この長い名前の子が三つになったある日のこと。隣の家の庭先で遊んでいて、井戸に落ちてしまいました。
隣のおばさんが大慌て。
おばさん「大変だ、源蔵さんとこの坊やが井戸に落ちた!助けなくちゃ」
でも、坊やの名前が分からない。仕方なく源蔵の家に駆け込みます。
おばさん「源蔵さん、源蔵さん!坊やが井戸に落ちましたよ!」
源蔵「えっ、市川海老蔵勧進帳助六由縁江戸桜義経千本桜菅原伝授手習鑑仮名手本忠臣蔵京鹿子娘道成寺連獅子鏡獅子石川五右衛門白浪五人男弁天小僧菊之助船弁慶鳴神雷神不動北山桜大薩摩節清元常磐津義太夫竹本摂津大掾豊竹山城少掾鶴澤寛治杵屋六三郎田中傳左衛門中村富十郎尾上菊五郎片岡仁左衛門坂東玉三郎が?」
おばさん「そう、その子です!」
運命の瞬間
源蔵は慌てて井戸端に駆けつけました。
源蔵「市川海老蔵勧進帳助六由縁江戸桜義経千本桜菅原伝授手習鑑仮名手本忠臣蔵京鹿子娘道成寺連獅子鏡獅子石川五右衛門白浪五人男弁天小僧菊之助船弁慶鳴神雷神不動北山桜大薩摩節清元常磐津義太夫竹本摂津大掾豊竹山城少掾鶴澤寛治杵屋六三郎田中傳左衛門中村富十郎尾上菊五郎片岡仁左衛門坂東玉三郎、大丈夫か!」
井戸の底から声が聞こえてきます。
坊や「お父さん、もう上がっちゃったよ」
まとめ
いかがでしたでしょうか。古典落語「寿限無」の歌舞伎版、なかなか味わい深い仕上がりになったのではないでしょうか。名前を言っている間に子供が自力で井戸から這い上がってしまうという、時間の流れを利用したオチは、やはり寿限無の醍醐味ですね。
歌舞伎の演目や役者名を詰め込みすぎて、もはや名前なのか歌舞伎座の演目表なのか分からなくなってしまいましたが、それもまた愛嬌でしょう。実際にこんな名前をつけられた日には、自己紹介だけで日が暮れてしまいそうです。
古典落語のエッセンスを現代に活かすのは楽しいものですね。他の落語作品もぜひご覧いただければと思います。きっと笑顔になれる一時をお届けできることでしょう。


