【AI落語】趣味こわい(新作落語)
趣味がないという人、たまにいますよね。何をやっても続かないとか、お金がかかるとか、時間がないとか、理由は様々です。
でも江戸時代の人々も、仕事の合間に様々な趣味を楽しんでいました。今回はそんな趣味を嫌がる男の話です。
まくら
江戸時代にも、様々な趣味がありました。俳句、生け花、茶道、囲碁、将棋、三味線など、現代と変わらないほど多彩でした。
長屋の住人たちも、仕事が終わった後に、それぞれの趣味を楽しんでいたものです。ただし、中には趣味を持ちたがらない人もいまして…
あらすじ
梅吉「最近、何か新しい趣味を始めたいと思ってるんだ。みんなは何かやってるか?」
竹次「俺は俳句を作ってるぞ。なかなか面白いもんだ」
松蔵「俺は三味線を習い始めた。まだ下手だけどな」
そこに、困った顔をした菊公がやってきた。
梅吉「菊公も何か趣味を始めてみないか?」
菊公「え?趣味?」
菊公の顔が引きつる。
菊公「と、とんでもねえ!俺は趣味が大の苦手なんだ」
竹次「なんでだよ?」
菊公「あの道具を見ると、手が震えて触れなくなるんだ。それに、上達しなければいけないプレッシャーで胃が痛くなる」
菊公「趣味ほど恐ろしいものはねえよ」
翌日、三人は菊公に趣味を勧めようと、様々な道具を持参した。
梅吉「菊公、簡単なものから始めてみないか?」
菊公「うわああああ!」
ところが、道具を見て、菊公はつい指摘してしまう。
菊公「その筆の持ち方が間違ってる!三味線の調弦も狂ってるぞ」
竹次「詳しいじゃないか」
菊公「囲碁の石の置き方も、生け花の活け方も、全部でたらめだ」
気がつくと、菊公は全ての趣味を完璧にこなしていた。
梅吉「何でもできるじゃないか…」
菊公「実は俺、昔は趣味の先生をやってたんだ。でも、何でも上手すぎて、生徒が他の先生を見下すようになっちまう。それで同業者を困らせるのが怖いんだよ」
まとめ
趣味恐怖症を装った菊公は、実は多趣味の達人でした。何でも上手すぎて他の先生に迷惑をかけるのを恐れていたとは、まさに器用貧乏の悩みでしたね。
確かに、あまりに万能な先生がいると、専門の先生の立場がなくなってしまうかもしれません。菊公の気遣いも理解できます。
これからは一つの趣味に絞って、みんなで楽しめるといいですね。


