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【AI落語】将棋クラブ

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将棋クラブ
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将棋クラブ

またしても落語を作らせていただきました。今回は将棋クラブでのお話です。将棋は「頭の体操」と言われますが、私には難しすぎて手が出ません。でも、年配の方には人気の趣味ですよね。定年退職後の楽しみとして将棋を始める方も多いと聞きます。今回は、そんな将棋愛好家同士の知恵比べを江戸言葉で描いてみました。

まくら

江戸時代から将棋は庶民の娯楽として親しまれてきました。特に年を重ねてからの将棋は、頭の回転を保つ良い運動にもなります。しかし、経験の差は思った以上に大きいものなのです。

あらすじ

「おい藤吉、定年退職したら何をするんだい?」

「そうだなあ、将棋でも始めるかと思ってるんだ」

「将棋?藤さんが?」

「ああ、頭の体操にもなるしな。近所に将棋クラブがあるから入ってみようと思うんだ」

「でも、将棋って難しいんじゃないかい?」

「なあに、本を読んで勉強すりゃあ、じきに上達するさ」

「へえ、頑張れよ」

将棋クラブへの入会

退職後、藤吉は早速将棋クラブを訪れた。

「すみません、入会したいんですが」

「おお、新しい仲間ですね。私、会長の亀田と申します」

「藤吉です。よろしくお願いします」

「ご経験は?」

本を読んで勉強しました。定跡も一通り覚えたつもりです」

「それは頼もしい。では、さっそく腕試しをしましょうか」

会長の亀田さんは70 歳を超えているが、目はキラキラしている。

「では、お相手させていただきます」

「お手柔らかに」

初戦の惨敗

藤吉は本で覚えた定跡通りに指していく。

矢倉囲いで固めて、飛車先を突いて…」

「なるほど、教科書通りですな」

「はい、セオリー通りにやれば間違いないと本に」

ところが、亀田さんの指し方は全く本にないような手ばかり。

「あれ?そんな手、定跡書にありませんけど」

「定跡?そんなものは参考程度ですよ」

「え?」

「将棋は生き物です。本の通りにはいきません」

結果は20 手で藤吉の負け。

「…こんなに早く負けるなんて」

「いやいや、基本はできてますよ。ただ、応用が利かないだけです」

2 回目の挑戦

一週間後、藤吉は新しい戦法の本を読んで再挑戦。

「今度は中飛車戦法で行きます」

「おお、攻撃的な戦法ですね」

「この前は守りすぎたので、今度は攻めます」

ところが、亀田さんは飛車を 2 筋に振ってきた。

「あれ?2 筋に飛車?そんな戦法、聞いたことが…」

右四間飛車という戦法です」

「右四間?左四間飛車しか知りません」

「右も左も同じですよ。臨機応変です」

また15 手で負けてしまった。

「…右四間飛車なんて本に載ってませんでした」

「本には全部は載ってませんよ。実戦経験が一番です」

3 回目は研究して

藤吉はインターネットでも調べて、今度は完璧だと思って挑んだ。

「今日は居飛車穴熊で行きます。最強の囲いだそうです」

「穴熊ですか。堅い囲いですね」

「これなら負けません

ところが、亀田さんは王を裸のまま攻めてきた。

「あの、王様が危険じゃないですか?」

攻めが最大の守りですからね」

「でも、理論的には…」

「理論と実戦は別物ですよ」

結局、穴熊が完成する前に攻め潰されてしまった。

4 回目の作戦変更

今度は藤吉も攻撃重視で行くことにした。

「今日は私も玉を囲わずに攻めます」

「おお、学習しましたね

郷に入っては郷に従えです」

ところが、今度は亀田さんががちがちに守ってきた。

「あれ?今度は守備重視ですか?」

相手によって戦い方を変えるのが将棋です」

「そんな…一貫性がないじゃないですか」

一貫性より勝利ですよ」

またもや負け。

5 回目の開き直り

藤吉はついに開き直った。

「もう定跡なんて関係ない!好きにやります」

「それでいいんですよ」

でたらめに指します」

「でたらめも一つの戦法です」

藤吉は本当にでたらめに指し始めた。すると、意外にもいい勝負になってきた。

「あれ?結構いけるじゃないですか」

「そうです。自由に指すのが一番です」

「でも、これじゃあ将棋になってない気が…」

楽しければそれで良いんです」

まさかの初勝利

終盤、藤吉は直感だけで指していた。

「もう何も考えないで指します」

「それが一番良いかもしれませんね」

すると、亀田さんがうっかりミスをした。

「あ、王手!」

「おお、やられた」

「え?本当に?」

投了です。あなたの勝ちですよ」

「やった!初勝利だ!」

勝利の理由

対局後、亀田さんが教えてくれた。

「藤吉さん、なぜ勝てたと思います?」

ですかね?」

「違います。考えすぎることをやめたからです」

「考えすぎる?」

本の知識に頼りすぎて、自分で考えることを忘れてたんです」

「なるほど…」

「将棋は生き物です。マニュアル通りにはいきません」

その後、藤吉は本を読むのをやめて、純粋に将棋を楽しむようになった。

「亀田さん、今日もお願いします」

「こちらこそ。いい勉強になります」

「私が?70 歳の先輩に?」

先入観のない手は、時としてベテランを驚かせるんですよ」

後日、友人に報告した。

「藤さん、将棋はどうだい?」

「ああ、いい勉強になってるよ」

「上達した?」

「上達したかどうかは分からんが、楽しくなった

「それが一番だね」

考えすぎることの無意味さを学んだよ」

まとめ

今回は将棋クラブでのお話でした。知識を詰め込みすぎて、かえって自由な発想を失ってしまうということは、将棋に限らずよくあることですね。私もこの落語を書きながら、型にはまりすぎてはいけないと反省しました。

藤吉さんが最初に負け続けたのは、「本の通りにやれば勝てる」と思い込んでいたからでした。でも最終的には「考えすぎることをやめた時に初勝利した」というのが、なんとも示唆深い話だと思います。

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