新米警察官
新人の頃って、何をやってもうまくいかないものですよね。
まくら
皆さん、新入社員の頃を思い出してください。
右も左も分からず、先輩に怒られたり、失敗したり…懐かしい思い出です。
でも、それは一般企業だけの話ではありません。
警察官にも、もちろん新人時代があるわけです。
今日はそんな新米警察官の初々しい失敗談でございます。
あらすじ
警察学校を首席で卒業した田中巡査、22歳。配属されたのは下町の交番でした。
初日の緊張
先輩「田中君、今日から一緒に働くことになった山田だ。よろしく」
田中「田中です!よろしくお願いします!」
山田「そんなに緊張しなくてもいいよ。まずは交番の仕事を覚えよう」
田中「はい!頑張ります!」
山田「気合いは十分だな」
最初の巡回
山田「じゃあ、一緒に巡回に出よう」
田中「はい!」
街に出ると、早速声をかけられました。
おばあさん「お巡りさん、ちょっと聞いてもらえる?」
田中「はい!何でもお聞きします!」
山田「(張り切ってるなぁ…)」
おばあさん「隣の家の犬が夜中に吠えて眠れないのよ」
田中「分かりました!すぐに現場検証に向かいます!」
おばあさん「現場検証?」
山田「田中君、それは民事だから…」
田中「え?でも困ってるって…」
職務質問の練習
山田「今度は職務質問の練習をしよう」
田中「はい!」
山田「あの男性に声をかけてみて」
田中「分かりました!」
田中「すみません!職務質問です!」
通行人「え?何か悪いことしました?」
田中「お名前を教えてください!」
通行人「なんで?」
田中「規則ですから!」
山田「(教科書通り過ぎる…)」
結局、通行人に逃げられてしまいました。
交通整理での出来事
午後は交通整理の担当です。
山田「ここの交差点は結構混むから、気をつけて」
田中「はい!完璧にやります!」
山田「完璧にね…」
田中君、きちんと交通整理をしますが…
田中「止まれ!」
運転手「え?まだ赤じゃないですよ?」
田中「でも危険です!止まってください!」
運転手「信号は青ですけど…」
田中「規則では危険と判断した場合…」
大渋滞を引き起こしてしまいました。
迷子の対応
迷子の子供が交番にやってきました。
子供「お巡りさん、迷子になっちゃった」
田中「大丈夫です!すぐに解決します!」
田中「お名前は?」
子供「たろう」
田中「フルネームで」
子供「?」
田中「ご住所は?」
子供「わかんない」
田中「電話番号は?」
子供「わかんない」
田中「これでは捜索が困難です…」
山田「田中君、子供にはもっと優しく」
田中「でも、情報収集が…」
山田「まずはあめ玉でもあげなさい」
万引き事件
夕方、コンビニから万引き事件の通報が。
店長「この人が万引きをしました」
田中「分かりました!現行犯逮捕します!」
容疑者「ちょっと待って、誤解よ」
田中「言い訳は署で聞きます!」
容疑者「レシートあるわよ」
田中「レシート?」
確認すると、ちゃんと買い物をした後でした。
店長「すみません、勘違いでした」
田中「え?じゃあ、逮捕は…」
山田「田中君、確認が先だよ」
一日の終わり
交番に戻って、一日の反省会です。
山田「田中君、今日はお疲れさま」
田中「すみません、失敗ばかりで…」
山田「最初はみんなそうだよ」
田中「でも、警察学校では首席だったのに…」
山田「現場は教科書通りにはいかないからね」
先輩の教え
山田「田中君、一つ教えてあげよう」
田中「はい!」
山田「警察官の仕事で一番大切なのは何だと思う?」
田中「法律の知識ですか?」
山田「違う。人の心を理解することだよ」
田中「人の心…」
山田「困っている人の気持ちに寄り添えなければ、いい警察官にはなれない」
田中「分かりました!明日から気をつけます!」
翌日、田中君が交番にやってくると…
田中「おはようございます!」
山田「おはよう、田中君」
田中「今日こそは完璧にやります!」
山田「田中君、『完璧』って言葉、昨日何回言った?」
田中「え?」
山田「47回だよ。それじゃあ、完璧じゃないだろ」
まとめ
新米警察官の田中君、真面目すぎるのが災いして失敗続きでしたが、先輩の指導のおかげで少しずつ現場を覚えていくことでしょう。
教科書の知識も大切ですが、現場では人情が一番大切ということですね。
田中君、今頃は立派な警察官になっていることと思います。
でも、「完璧」という言葉はまだ控えめにした方がよさそうです。


