裸族の来訪
文明の進歩ってのは、時として人間の本来の姿を忘れさせるもんで。
今回は、そんな文明に疑問を持った人々の話を新作落語にしてみました。
過激な内容?まあ、思想の自由ってことで。
まくら
人間本来の姿ってのは、生まれたときの通りでございまして。
あらすじ
ある春の日、江戸の町に奇妙な一団が現れました。
町人A「おい、見ろよ!」
町人B「裸の人間が歩いてるぞ!」
町人C「しかも、堂々としてる!」
男女数十人が、全裸で町を練り歩いているのです。
自然主義者たち
裸族のリーダーが名乗り出ました。
リーダー「我々は自然主義者だ」
野次馬「自然主義者?」
リーダー「服を着るのは文明の堕落!」
野次馬「でも、恥ずかしくないのか?」
リーダー「恥ずかしいのは、自然を隠すことだ」
町奉行所の対応
騒ぎを聞いて、町奉行所から同心が。
同心「おい、お前たち!服を着ろ!」
リーダー「拒否する」
同心「拒否って…」
リーダー「我々には自然に生きる権利がある」
同心「理屈はともかく、風紀上問題だ」
哲学論争
リーダーは持論を展開しました。
リーダー「なぜ人間だけが服を着るのか?」
同心「それは…」
リーダー「動物は皆、自然のままだ」
同心「動物と人間は違う」
リーダー「どこが違う?心は同じだ」
住民の反応
町の住民たちの反応は様々でした。
保守的な住民「目のやり場に困る」
進歩的な住民「面白い考えだ」
商人「見世物になるかも」
女性たちは特に複雑な心境。
女性A「男性の裸なんて…」
女性B「でも、立派な体の人もいるわね」
女性C「こっそり見ちゃう」
支持者の出現
意外にも、裸族に共感する人が現れました。
支持者A「確かに、服なんて窮屈だ」
支持者B「俺も参加したい」
支持者C「でも、寒くない?」
リーダー「寒さも自然の一部だ」
実用的問題
しかし、実生活では問題が。
八百屋「裸で買い物なんて…」
魚屋「衛生的にどうかと」
豆腐屋「第一、金をどこに入れてるんだ?」
確かに、裸では財布も持てません。
知恵比べ
裸族は知恵を絞りました。
裸族A「口に銭を含んで買い物」
裸族B「手で握って持ち歩く」
裸族C「仲間に預けて代理購入」
でも、どれも不便です。
冬の到来
やがて冬が近づいてきました。
町人「さすがに寒いんじゃないか?」
裸族「まだ大丈夫だ」
町人「でも、震えてるぞ」
裸族「これも修行だ」
しかし、だんだん限界が。
病気発生
ついに裸族の一部が風邪をひきました。
医者「このままでは命に関わる」
リーダー「でも、主義を曲げるわけには…」
医者「主義より命が大切だろう」
リーダー「うーん…」
ジレンマに陥る裸族。
妥協案
町の人々が提案しました。
町人「最低限の服だけは?」
リーダー「最低限とは?」
町人「腰巻きだけでも」
リーダー「それでは意味がない」
しかし、仲間の健康を考えて…
リーダー「分かった。腰巻きだけは許可しよう」
真実の発覚
ところが、ある日衝撃の事実が判明。
町奉行「実は、調べてみたところ…」
一同「はい」
町奉行「この裸族の正体は…」
一同「正体?」
町奉行「上州の湯治場の客たちだった」
一同「ええ!?」
本当の理由
リーダー「実は…湯治場で服を盗まれまして」
町奉行「それで裸で江戸まで?」
リーダー「はい、でも恥ずかしいので…」
町奉行「それで自然主義者と?」
リーダー「嘘も方便かと思いまして」
結局、新しい服を与えられて、みんな普通の格好に戻りました。
しかし、数日後…
町人「あの人たち、また裸で歩いてるぞ」
リーダー「やっぱり、裸の方が楽だった」
町人「結局、本当に自然主義者になっちゃった」
まとめ
服を盗まれた湯治客が、苦し紛れに自然主義者になりすましたけど、結局本当にハマっちゃった話でした。
嘘から出た誠って言いますが、これもその一例ですかね。
自己採点は85点!下ネタから始まって、最後は人生哲学まで行けたかな?


