【AI落語】幸せこわい(新作落語)
幸せになることを恐れる人、たまにいますよね。幸せになると、その後に不幸が来るのが怖いとか、幸せに慣れてしまうのが嫌だとか。複雑な心境です。
そんな幸せを嫌がる男の話でお付き合いください。
まくら
江戸時代の人々も、幸せを求めて生きていました。家族の健康、商売の繁盛、良い天気、美味しい食事など、日常の小さな幸せを大切にしていたでしょう。
「笑う門には福来たる」という言葉もあるように、幸せは積極的に求めるものとされていました。ただし、中には幸せを嫌がる変わった人もいまして…
あらすじ
福吉「最近、良いことが続いてるんだ。みんなで幸せを分かち合おうじゃないか」
楽次「俺も嬉しいことがあったよ。一緒に喜び合おう」
喜蔵「幸せな話で盛り上がろうぜ」
そこに、暗い顔をした憂公がやってきた。
福吉「憂公も一緒に幸せな話をしないか?何か良いことがあったら聞かせてくれよ」
憂公「え?幸せ?」
憂公の顔がさらに暗くなる。
憂公「と、とんでもねえ!俺は幸せになるのが大の苦手なんだ」
楽次「なんでだよ?そんなこと言う人がいるのか?」
憂公「幸せな話を聞くと、その後に不幸が来るんじゃないかと不安になるんだ。それに、喜んでる人を見ると、なぜか悲しくなってくる」
憂公は大げさに肩を落とす。
憂公「幸せほど恐ろしいものはねえよ。今日はもう帰らせてもらうぜ」
憂公は重い足取りで帰っていった。
仲間たちの作戦
楽次「あいつ、本当に幸せが嫌いなんだな」
喜蔵「そんな人生、つまらないだろうに」
福吉「よし、憂公を幸せにしてやろうじゃないか。きっと心の底では幸せになりたがってるはずだ」
翌日、三人は憂公の部屋の前で、とびきり幸せそうに騒ぎ始めた。
福吉「憂公、素晴らしいことがあったんだ!一緒に喜んでくれ!」
憂公「うわああああ!」
部屋から飛び出してきた憂公だったが、三人の幸せそうな顔を見て、つい指摘してしまう。
憂公「その喜び方じゃだめだ!本当の幸せってのは、もっと深いところから湧き上がってくるものだ」
楽次「え?詳しいじゃないか」
憂公「幸せを長続きさせるには、感謝の心が必要だ。それに、他人の幸せも一緒に喜べなきゃ本物じゃない」
喜蔵「すげえ深い話だな」
気がつくと、憂公は幸せについて見事な哲学を展開していた。そして、三人を本当の意味で幸せな気持ちにさせていた。
福吉「幸せの専門家みたいだ…」
観念した憂公は、穏やかな笑顔を浮かべた。
憂公「実は俺、昔は人を幸せにする仕事ばかりやってたんだ。結婚の仲人、商売の相談、人生の悩み相談…でも、俺が関わった人ばかりが幸せになって、他の人が相手にされなくなっちまう。だから幸せにするのが怖いんだよ。でも…やっぱり人が喜ぶ顔を見るのは最高だな」
まとめ
幸せ恐怖症を装った憂公の正体は、実は幸せのプロフェッショナルでした。人を幸せにする能力が高すぎて同業者に迷惑をかけるのを恐れていたとは、最後にふさわしい心温まる理由でしたね。
結局のところ、憂公も人の幸せを願う優しい心の持ち主でした。「まんじゅうこわい」オマージュにふさわしい、ハッピーエンドな展開になりました。
それぞれ異なるオチパターンで、読者の皆様を楽しませることができたでしょうか。


