花火初詣
初詣といえば静寂な中で神様にお祈りするもの。
でも、派手好きな人が花火で初詣を盛り上げようとしたら。
そんな奇想天外な初詣の話を作ってみました。
派手な初詣で神様を喜ばせる
普通の初詣では物足りない、そんな派手好きな男の話。
神様も、たまには賑やかな方が喜ぶかもしれません。
あらすじ
派手好きで有名な花火師の金蔵が、正月の初詣を考えていた。
金蔵:「今年の初詣は、いつもと違うことをしたい」
女房:「違うって、どういうことですか」
金蔵:「花火を上げて、神様を喜ばせるんだ」
女房:「神社で花火?」
金蔵:「そうだ。賑やかな方が、神様も喜ぶだろう」
女房:「でも、神社で花火なんて」
金蔵:「大丈夫、小さな花火にする」
—
元旦の朝、金蔵は花火を抱えて神社に向かった。
金蔵:「よし、今年は派手にお参りするぞ」
神社は初詣の参拝客でいっぱいだった。
参拝客:「今年もよろしくお願いします」
金蔵:「俺も神様にお願いしないと」
金蔵は境内の隅で花火の準備を始めた。
金蔵:「これで神様もびっくりするだろう」
—
金蔵が花火に火をつけると、パーンと音がした。
参拝客:「何だ、今の音は」
金蔵:「花火だ、花火」
参拝客:「神社で花火?」
金蔵:「神様への挨拶だ」
神主:「こら、何をしてるんだ」
金蔵:「新年の挨拶です」
神主:「神社で花火は困る」
—
神主:「すぐに片付けなさい」
金蔵:「でも、神様が喜ぶと思って」
神主:「神様が喜ぶって、どこからそんな話が」
金蔵:「賑やかな方がいいでしょう」
神主:「静かにお参りするのが礼儀だ」
金蔵:「そうですか」
神主:「当たり前でしょう」
—
ところが、その夜、金蔵の家に良い知らせが届いた。
使者:「金蔵さん、大きな仕事が決まりました」
金蔵:「本当ですか」
使者:「江戸城の花火大会を任せたいと」
金蔵:「江戸城の?」
使者:「はい、今年一番の大仕事です」
金蔵:「ありがたい」
—
翌日、金蔵は神社に報告に行った。
金蔵:「神様、昨日は失礼しました」
神主:「どうですか、その後」
金蔵:「実は、大きな仕事が決まったんです」
神主:「それは良かった」
金蔵:「神様が花火を気に入ったんでしょうか」
神主:「まさか」
金蔵:「でも、昨日花火を上げた後に」
神主:「偶然でしょう」
—
しかし、金蔵の話を聞いた他の参拝客が興味を持った。
参拝客 A:「花火を上げたら願いが叶ったって?」
参拝客 B:「本当ですか」
金蔵:「はい、おかげで大仕事が」
参拝客 C:「じゃあ、俺も花火を上げたい」
神主:「だめですよ」
参拝客 D:「でも、効果があるなら」
—
結局、翌年の初詣では花火を持参する人が続出した。
神主:「困った、みんな花火を持ってくる」
金蔵:「すみません、俺のせいで」
神主:「どうしますか」
金蔵:「じゃあ、境内の外で花火大会でもしましょうか」
神主:「境内の外なら」
金蔵:「毎年恒例の『花火初詣』にしませんか」
参拝客:「それはいいですね」
こうして、この神社の初詣には花火が欠かせなくなった。
金蔵:「まさか、毎年花火を上げることになるとは」
まとめ
神社で花火を上げて怒られたのに、願いが叶って恒例行事になってしまう。
神様も、たまには派手な演出を楽しんでいるのかもしれません。
でも、普通の初詣の方が落ち着いて良いという人も多いでしょうね。


