【AI落語】ファッションこわい(新作落語)
おしゃれが苦手という人、特に男性には多いかもしれませんね。何を着ていいか分からないとか、組み合わせが難しいとか、お金がかかるとか。
江戸時代でも、着物の着こなしにこだわる人とそうでない人がいました。今回はそんなファッションを嫌がる男の話です。
まくら
江戸時代のファッションといえば着物でした。庶民でも、ちょっとした外出の時には、きちんとした着物を着たいものです。
色合わせ、柄の組み合わせ、帯の結び方など、現代のファッションと同じように、様々な楽しみ方がありました。ただし、中にはおしゃれを嫌がる人もいまして…
あらすじ
紅吉「今度の祭りに向けて、新しい着物を仕立てないか?みんなでおしゃれして出かけよう」
藍次「いいねえ。俺も粋な着物が欲しいと思ってたんだ」
紫蔵「色や柄を選ぶのも楽しいもんだな」
そこに、みすぼらしい格好をした黄公がやってきた。
紅吉「黄公も一緒に着物を選びに行かないか?」
黄公「え?着物?」
黄公の顔が引きつる。
黄公「と、とんでもねえ!俺はおしゃれが大の苦手なんだ」
藍次「なんでだよ?」
黄公「あの鮮やかな色を見ると、目がくらんで立っていられなくなるんだ。それに、柄を合わせるなんて考えただけで頭が痛くなる」
黄公「ファッションほど恐ろしいものはねえよ」
翌日、三人は黄公におしゃれを教えようと、様々な着物を持参した。
紅吉「黄公、簡単な組み合わせから始めてみないか?」
黄公「うわああああ!」
ところが、三人の着こなしを見て、黄公はつい指摘してしまう。
黄公「その色合わせが全然だめだ!季節感も考えてない」
藍次「詳しいじゃないか」
黄公「帯の結び方も間違ってるし、小物の使い方もでたらめだ」
気がつくと、黄公は見事なセンスで、完璧なコーディネートを完成させていた。
紅吉「呉服屋の番頭みたいだ…」
黄公「実は俺、元は着物の仕立て屋だったんだ。でも、センスが良すぎて、俺が作った着物を着ると他の人の着物が見劣りしちまう。それでお客同士がいがみ合うのが怖いんだよ」
まとめ
ファッション恐怖症を装った黄公は、実は着物の専門家でした。センスが良すぎて周りに迷惑をかけるのを恐れていたとは、職人らしい理由でしたね。
確かに、あまりに素晴らしい着物を作ると、他の人が霞んでしまうかもしれません。黄公の気遣いも理解できます。
これからは適度なセンスで、みんなで楽しくおしゃれができるといいですね。


