【AI落語】コスメこわい(新作落語)
江戸時代の男性も、身だしなみには気を使っていました。髷を結い、眉を整え、ちょっとした化粧もしていたようです。現代でいうメンズコスメの走りでしょうか。
今回は、そんな化粧を嫌がる男の話を作ってみました。
まくら
江戸時代の化粧といえば、白粉、紅、眉墨などが基本でした。男性でも、特別な日には化粧をして、身なりを整えることがあったようです。
現代のように豊富な種類はありませんでしたが、それでも美しくなりたいという気持ちは変わらなかったでしょう。ただし、中には化粧を嫌がる人もいまして…
あらすじ
白吉「今度の婚礼に呼ばれたんだが、きちんと化粧して出席したいな」
紅次「俺も身だしなみを整えたいと思ってたんだ」
黛蔵「みんなで化粧の仕方を教え合おうじゃないか」
そこに、無精髭を生やした墨公がやってきた。
白吉「墨公も一緒に身だしなみを整えないか?」
墨公「え?化粧?」
墨公の顔が青ざめる。
墨公「と、とんでもねえ!俺は化粧が大の苦手なんだ」
紅次「なんでだよ?」
墨公「あの白粉の匂いを嗅ぐと、鼻がむずむずして くしゃみが止まらなくなるんだ。それに、鏡を見るのが怖くて仕方がない」
墨公「化粧ほど恐ろしいものはねえよ」
翌日、三人は墨公に化粧を教えようと、化粧道具を持参した。
白吉「墨公、簡単なものから始めてみないか?」
墨公「うわああああ!」
ところが、三人の化粧を見て、墨公はつい指摘してしまう。
墨公「その白粉の塗り方が間違ってる!ムラになって汚いぞ」
紅次「詳しいじゃないか」
墨公「紅の差し方も、眉の描き方も、全部でたらめだ」
気がつくと、墨公は見事な手際で、三人を美しく化粧していた。
白吉「化粧師みたいだ…」
墨公「実は俺、元は役者の化粧を担当してたんだ。でも、あまりに上手すぎて、俺が化粧した役者ばかりが人気になっちまう。それで他の化粧師を困らせるのが怖いんだよ」
まとめ
化粧恐怖症を装った墨公は、実は元化粧師でした。技術が高すぎて同業者に迷惑をかけるのを恐れていたとは、芸能界ならではの理由でしたね。
確かに、あまりに上手な化粧師がいると、他の化粧師の仕事に影響してしまうかもしれません。墨公の気遣いも理解できます。
これからは適度な腕前で、みんなで身だしなみを整えられるといいですね。


