江戸夫婦内助
夫婦の関係って、いろんな試練があるものですからね。
今回は江戸の職人夫婦の、ちょっと艶っぽい夫婦の絆の話でございます。
まくら
皆さん、夫婦の関係で悩んだことはありますか?
江戸時代の夫婦も、現代と同じようにいろんな問題がありました。
特に職人の夫婦は、亭主の意地と女房の知恵がぶつかり合うもので。
今日はそんな夫婦の話でございます。
あらすじ
浅草の大工、源蔵と女房のお勝の夫婦でございます。
結婚して5年、源蔵30歳、お勝28歳。
最近、お勝が源蔵の男らしさに物足りなさを感じていました。
お勝「源蔵さん、最近覇気がないわね」
源蔵「そうかい?普通にやってるつもりだが」
お勝「昔はもっと情熱的だったのに」
源蔵「年も年だし、落ち着いただけだよ」
お勝「落ち着くのと冷めるのは違うわよ」
お勝の作戦
お勝は源蔵の男らしさを呼び覚ます作戦を考えました。
お勝「(そうだ、嫉妬させてみよう)」
翌日から、お勝は妙に化粧を念入りにするようになります。
源蔵「今日はえらく気合いが入ってるな」
お勝「たまにはおしゃれもしたいの」
源蔵「どこか行くのか?」
お勝「ちょっと買い物に」
怪しい行動
お勝の怪しい行動が続きます。
近所の若い大工、吉次郎と話している場面を、わざと源蔵に見せつけます。
お勝「吉次郎さん、お疲れ様」
吉次郎「お勝さん、今日も綺麗ですね」
お勝「まあ、お上手」
源蔵「(何だあの会話は…)お勝、吉次郎と何話してたんだ?」
お勝「大工仕事のことよ」
源蔵「大工仕事?」
お勝「吉次郎さん、とても上手なのよ」
エスカレート
お勝の演技はどんどんエスカレートします。
夜、源蔵が帰ってくると、お勝が鏡の前で髪を整えています。
源蔵「何してるんだ?」
お勝「髪型を変えようかと思って」
源蔵「誰に見せるんだ?」
お勝「誰にって…みんなによ」
源蔵「みんなって誰だ?」
お勝「近所の人たちよ」
源蔵の疑いは深まります。
源蔵「(最近のお勝、様子がおかしいな…)」
源蔵の嫉妬
ついに源蔵の嫉妬が爆発しました。
源蔵「お勝!他に男がいるのか?」
お勝「え?」
源蔵「最近、化粧は濃いし、服装も派手だし」
お勝「(計画通り!)そんなことないわよ」
源蔵「嘘をつくな!吉次郎とできてるんだろ!」
お勝「吉次郎さんと?」
源蔵「あいつが『お勝さんは綺麗だ』って言ってたじゃないか!」
源蔵の行動
嫉妬に駆られた源蔵は、お勝を問い詰めます。
源蔵「正直に言え!俺以外の男と何かあったのか?」
お勝「源蔵さん、どうしたの急に?」
源蔵「どうしたもこうしたもない!お前は俺の女房だ!」
お勝「(やった!男らしくなってる!)でも、源蔵さんが最近冷たいから…」
源蔵「冷たい?俺が?」
お勝「昔はもっと、私を大切にしてくれたのに」
源蔵の反省
源蔵はハッとしました。
源蔵「そうか…俺が悪かったのか…」
お勝「源蔵さんが私に興味を持ってくれないから…」
源蔵「すまなかった、お勝」
お勝「(作戦大成功!)」
源蔵「もう他の男なんか見るな」
お勝「じゃあ、源蔵さんが私をちゃんと愛してくれるなら…」
源蔵「当たり前だ!お前は俺だけのもんだ!」
情熱復活
その夜、源蔵の情熱が復活しました。
源蔵「お勝、俺はお前を愛してるんだ」
お勝「源蔵さん…」
源蔵「他の男に見られたくない」
お勝「私も源蔵さんだけよ」
源蔵「本当か?」
お勝「本当よ。でも…」
源蔵「何だ?」
お勝「もっと私を大切にして」
源蔵「どう大切にすればいいんだ?」
大オチ
お勝が源蔵にささやきます。
お勝「昔みたいに、情熱的になって」
源蔵「情熱的に?」
お勝「そう、もっと激しく愛して」
源蔵「激しく?どれくらい激しく?」
お勝「吉次郎さんに負けないくらい」
源蔵「吉次郎に負けるか!」
お勝「(しめた!)じゃあ、今すぐ証明して」
源蔵「よし、今夜は徹夜で愛してやる!」
翌朝、近所の人たちが苦情を言いに来ました。
近所の人「源蔵さんとお勝さん、昨夜は騒がしくて眠れませんでした」
源蔵「すみません…」
お勝「源蔵さんが急に元気になっちゃって」
近所の人「元気なのはいいですが、ほどほどに…」
吉次郎「源蔵さん、昨夜は何があったんですか?」
源蔵「お前のせいだ!」
吉次郎「僕のせい?」
まとめ
ということで、お勝さんの作戦は見事に成功し、源蔵さんの情熱を呼び戻すことができました。
でも近所迷惑になるほど激しくなってしまったのは、ちょっと困りものでしたね。
夫婦の関係は、時には刺激も必要ということでしょうか。
お勝さんの知恵と源蔵さんの男らしさが合わさって、より深い夫婦の絆が生まれた話でした。


