天気の話
飲み屋での何気ない天気の話も、時として客同士のトラブルの原因になることがあります。
今回は、天気予報の正確性を巡る客同士の喧嘩を大正時代風の言葉でお届けします。
天気の話は無難な話題のはずですが、なぜか揉めてしまうものですね。
天気予報で始まる争い
飲み屋で天気予報の正確性を巡って客同士が喧嘩を始めるお話です。
あらすじ
大正時代風の飲み屋で、二人の客が隣り合わせで飲んでいた。
客A「今日はよい天気でございましたな」
客B「はい、晴れてございました」
客A「明日も晴れるでございましょうか」
客B「天気予報では雨だと申しておりました」
客A「雨?」
客B「はい、雨でございます」
客A「でも、今日はこんなに晴れているではございませんか」
客B「今日は晴れでございますが、明日は雨でございます」
客A「そんなことございますでしょうか」
客B「天気予報で申しておりました」
客A「天気予報?」
客B「はい」
客A「天気予報など、当てにならないではございませんか」
客B「当てにならない?」
客A「はい、よく外れるではございませんか」
客B「外れません」
客A「外れます」
客B「外れないと申しております」
客A「外れると申しております」
客B「最近の天気予報は正確でございます」
客A「正確?」
客B「はい、正確でございます」
客A「正確ではございません」
客B「正確でございます」
客A「正確ではございません」
客B「正確だと申しております」
客A「正確ではないと申しております」
二人は立ち上がった。
親父「お二人とも、どうなさいました」
客A「親父さん、この方が天気予報は正確だと申します」
親父「天気予報?」
客B「はい、天気予報は正確でございます」
親父「まあ、最近の天気予報は結構当たりますね」
客A「当たりません」
親父「当たるでしょう」
客A「当たりません」
親父「でも、科学が発達しましたから」
客B「そうでございます」
客A「科学が発達しても、天気予報は外れます」
客B「外れません」
客A「外れます」
客B「外れないと申しております」
客A「外れると申しております」
親父「お二人とも、なぜそんなに天気予報にこだわるんですか」
客A「こだわっているわけではございません」
親父「でも、喧嘩になってるじゃないですか」
客B「喧嘩ではございません」
親父「喧嘩でしょう」
客A「喧嘩ではございません」
親父「じゃあ、何ですか」
客B「議論でございます」
親父「議論?」
客B「はい、天気予報の正確性についての議論でございます」
親父「議論でそんなに声を荒げるんですか」
客A「声を荒げておりません」
親父「荒げてるでしょう」
客B「荒げておりません」
親父「お二人とも、何でそんなに天気予報にこだわるんですか」
客A「実は、明日ゴルフの予定がございまして」
親父「ゴルフ?」
客A「はい、雨だと困るのでございます」
親父「なるほど」
客B「実は、私も明日ゴルフの予定がございまして」
親父「あなたも?」
客B「はい、雨だと困るのでございます」
親父「お二人とも、ゴルフの予定があるんですか」
客A「はい」
客B「はい」
親父「じゃあ、雨だと困るのは同じじゃないですか」
客A「同じ?」
親父「はい、お二人とも雨だと困るんでしょう」
客B「そうでございます」
客A「確かに、そうでございます」
親父「じゃあ、何で喧嘩してるんですか」
客A「喧嘩?」
親父「はい」
客B「喧嘩ではございません」
親父「じゃあ、何ですか」
客A「天気予報の正確性について」
親父「でも、お二人とも雨だと困るんでしょう」
客B「困ります」
親父「じゃあ、天気予報が当たるか外れるかより、晴れてほしいんでしょう」
客A「晴れてほしいです」
客B「私も晴れてほしいです」
親父「じゃあ、お二人ともてんき(天気)予報より、てんき(天気)祈願をした方がよろしいのでは」
客A「天気祈願?」
親父「はい、明日晴れるように祈ることでございます」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
飲み屋での客同士の喧嘩を、天気予報の正確性を巡る争いとして大正時代風の言葉で表現してみました。
オチの「天気予報」と「天気祈願」をかけた言葉遊びです。
同じ目的(晴れてほしい)なのに、天気予報の正確性で争うという人間の矛盾が面白く描けたでしょうか。
今回は70点くらいでしょうか。


