魚屋酒屋
魚と酒といえば、確かに相性は良いはず。
そんな発想から、魚屋と酒屋が一緒に商売をする話を作ってみました。
理にかなった組み合わせのようですが、そこは落語の世界。
何事も思い通りにはいかないものです。
魚と酒の理想的な組み合わせ
魚屋と酒屋、どちらも商売としては成り立つものですが、
一緒にやったらどうなるか。そんな実験的な話です。
あらすじ
商売の調子が悪い魚屋の源兵衛と酒屋の与兵衛が相談していた。
源兵衛:「最近、魚が売れなくて困ってる」
与兵衛:「俺も酒の売り上げが落ちてる」
源兵衛:「何かいい方法はないかな」
与兵衛:「そうだ、一緒に商売したらどうだ」
源兵衛:「一緒に?」
与兵衛:「魚と酒は相性がいいだろう」
源兵衛:「確かに、酒のつまみに魚は最高だ」
—
与兵衛:「俺の店で魚も売ればいい」
源兵衛:「それは名案だ」
与兵衛:「客が酒を買うついでに、魚も買ってくれるはず」
源兵衛:「魚を買うついでに、酒も買ってくれるかも」
与兵衛:「一石二鳥だ」
源兵衛:「よし、やってみよう」
—
翌日から、酒屋の店内に魚も並べることになった。
与兵衛:「いらっしゃい、今日は新鮮な魚もありますよ」
客:「魚?酒屋で魚を売ってるのか」
与兵衛:「そうです。酒のつまみにいかがですか」
客:「面白いな。じゃあ、酒と魚を一緒に」
与兵衛:「毎度あり」
源兵衛:「いいスタートだ」
—
しかし、問題が発生した。
客:「この魚、生のままでいいのか」
与兵衛:「生のまま?」
客:「酒のつまみなら、刺身でしょ」
与兵衛:「刺身?魚屋に聞いてみます」
源兵衛:「刺身にするなら、ちゃんと調理しないと」
客:「じゃあ、調理してくれ」
源兵衛:「ここで?」
客:「当たり前でしょ」
—
気がつくと、客が店内で魚を食べ始めていた。
客:「やっぱり生魚には酒が合うな」
与兵衛:「お客さん、そこで食べるんですか」
客:「だって、刺身にしてくれたんだから」
与兵衛:「持ち帰りのつもりだったんですが」
客:「いやいや、新鮮なうちに食べなきゃ」
—
他の客も真似し始めた。
客 B:「俺も魚を食べながら酒を飲みたい」
客 C:「新鮮な魚だな」
客 D:「ここで飲み食いできるのか」
与兵衛:「え、そんなつもりじゃ」
源兵衛:「気づいたら、居酒屋になってる」
—
結局、店は「生魚居酒屋」として営業することになった。
与兵衛:「まさか、こんなことになるとは」
源兵衛:「でも、客は喜んでる」
与兵衛:「魚はすぐに売り切れるな」
源兵衛:「酒もよく出る」
与兵衛:「商売は成功だ」
源兵衛:「でも、俺の魚屋はどうなった」
与兵衛:「魚屋も酒屋も、今じゃ居酒屋だ」
—
一ヶ月後、完全に居酒屋になっていた。
客:「今日も新鮮な魚はあるか」
与兵衛:「もちろんです」
客:「じゃあ、酒と一緒に」
与兵衛:「毎度あり」
源兵衛:「結局、魚屋も酒屋もなくなっちゃった」
与兵衛:「でも、儲かってるからいいじゃないか」
源兵衛:「そうだな」
看板:「生魚居酒屋 源兵衛与兵衛」
通行人:「この店、前は何屋だっけ」
まとめ
魚屋と酒屋が一緒になって、気がつけば居酒屋に。
商売の形が変わってしまいましたが、結果オーライというやつですね。
時代の流れに合わせて商売を変えていく、これも商人の知恵でしょうか。


